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| デンマークのコペンハーゲンには「人魚の像」というのがありますけど、こういう伝説ってオーストリアの川にもあるんですよ。ただし、美しい人魚姫じゃなくて、けっこう年のいったむさ苦しい人魚おやじですけど。 |
![]() ドラウ川の人魚 |
| 村人たちもヒマ人揃いだったので人魚の登場に大喜び。しかもこの人魚は大変な物知りで、村の最長老ですら知らないことをペラペラとしゃべり、人々をたいそう驚かせました。けっこうお調子者の人魚だったんですね。もちろんすこぶる人気者になったのはいうまでもありません。しかし、そのうちいいかげん見世物にされるのに飽きてきた人魚は、ヴォルフに「そろそろ川へ返しておくれ」とお願いをしました。 |
![]() ネコ顔のドラゴン登場! |
| さて、話しを元に戻しましょう。オーストリアの人魚がロマンスとまったく無縁だったことには、それなりの理由があるようです。いろいろ調べてみたところ、アンデルセンの人魚姫をはじめとする女性の人魚の伝説は、暗に見知らぬ異民族との結婚をタブー視していたことの名残りという説があります。ところが、オーストリアは内陸国ですから、ウィーンのような大都市は万年諸民族が混在状態で、異人種同士の結婚なんて当たり前でした。一方、東アルプスの山に囲まれた谷に住む人々は、隣りの谷と交流することすら困難でしたから、見知らぬ異民族とのロマンスなんてほとんどムリだったと思います。そんな事情もあって、オーストリアの人々は河童とか水の精のお話しに尾ひれをつけ、愉快な人魚おじさんの伝説で手を打ったんじゃないでしょうか?
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